擬似
ステレオ・・・と言っても分かる人がどれだけいるやら・・・
俺自身、リアルタイムで体験した訳ではない。実家にあった、
カラヤン指揮
フィルハーモニア管弦楽団演奏の
ベートーヴェン5番・6番シンフォニーがそれぞれ片面にカットされたLP(
東芝EMI/
SERAPHIM盤)がその初体験?なのだ。
それは "
STEREO" と表記されているが、ジャケット後ろの解説の下に小さく
「
このレコードは最新の技術によりモノーラル録音をステレオ化したものです」
とあり、それが何故か印象に残っているのだが・・・後に、これは西独エレクトローラ(
Electrola)社が開発した ブライトクランク(
Breitklang)という擬似
ステレオ化技術によるものと知る。この間取り上げた
フルトウェングラーのバイロイトの第9LP もその類だし・・・
この擬似
ステレオ化技術は1960年代後半頃開発・実用化され、今でも中古LPにその名残を見ることが出来る・・・どころか、
EMI Classics は ブライトクランク技術により
ステレオ化した
モノーラル録音を堂々と銘打ってCD化すらしている。擬似
ステレオは批判する人も多いが支持する人も少なからずいるということか・・・
このブライトクランクにより
ステレオ化されたフルトウェングラーのLPは時折中古で見かける。そのLPのジャケット表に
BREITKLANG STEREO と書いてあった・・・と記憶しているが、買わなかったので手元に無いからあんまり自信がない。1枚くらい買っとけば良かったかな?ダブルジャケットの内側にはブライトクランク技術の解説があったような・・・ 。
当時はこの技術をウリにしていたものと思われるが、後年発売されたLPは 表向きは通常の
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