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ビクター音楽産業/RCA Red Seal SRA-2770(LP)
Originally released as 米RCA Red Seal LSC-3204
also available on CD BMGファンハウス/RCA Red Seal BVCC-38126
Tchaikovsky : 1812 Overture, Beethoven : Wellington's Victory
Eugene Ormandy / The Philadelphia Orchestra
音楽のこととはいえ、最近戦争づいてるなあ・・・
※「さいきんせんそう」で変換したら最初に「細菌戦争」と出てしまった・・・ナニを考えている>ATOK
まあ、セミの声を聴きながらレコードを聴くのもなかなかおつなもの・・・夏だなあ・・・キンチョウの夏、日本の夏・・・
キンチョウ
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これは、プロデューサー Max Wilcox にとっての、Ormandy/Philadelphia との最初の録音である。1970年11月16日に行われたセッションにより、この2曲が収録されている。スケジュールの都合上、最初に1812年の合唱が入る箇所(最初と最後のクライマックス)を録ったそうな。(BMGファンハウス/RCA Red Seal BVCC-38125 の解説より)
LP,そしてCDの、Max Wilcox による ライナーノーツ もなかなか面白い。セッション録音の「戦場」みたいな模様がよく分かる。アルバムには、
SUPER STEREO FOR THE '70s
A spectacular using the newest
multi-channel recording techniques
とあり、マルチトラックレコーダーによる録音がこの当時はまだ珍しかったのだろうか・・・。このセッションには、2台の8trackテープレコーダー2台と16台のドルビーA-301ノイズ・リダクション・ユニットを使用している。ドルビーも導入されて間もない頃だったのだろう。
ドルビーノイズリダクションシステム(wikipedia)
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そういえば、カセットテープのドルビーも懐かしいなあ・・・
1812年の冒頭はロシア聖歌「神よ、民を救い給え」で始まる。カラヤン/ベルリン・フィルの録音もそうだったかな。大砲の音は電子音合成によるもの(エレクトリック・キャノン)で、オーディオファイル向けではないが安心して聴ける。
ロシア正教(wikipedia)
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演奏はどっしりとして重心が低く、ど派手な効果を期待する向きには物足りなが、語り口のうまさには唸らされる。やはりこのコンビは凄い。
ウィルコックスはLPジャケットの謳い文句とは裏腹に「結局、ナチュラルなバランスが一番なのである」と書いており、RCA Red Seal の方針との微妙な齟齬がなんとなくおかしい。
最初に大砲が轟くところは、オケの音量が若干下がり(編集とミキシングによるものか)、大砲をクローズアップしているが、スピーカーが心配になるほどの大音量ではない。とはいえ、結構良い感じで「大砲」している。
「ブラス」と「教会の鐘」と共に合唱が活躍するのは珍しいかな?この合唱は大砲をぶっ放している最中も歌っており、こういう演出は他には無いのでは・・・と思う。
「ウェリントンの勝利」も大砲はエレクトリック・キャノンであるが、銃の音はパーカッションの「カラカラ」とする音(楽器は不明)で代用されており、ハッキリ言ってしょぼい。これも電子音合成すれば良かったのに・・・
非常にオーソドックス?な演奏による1812年と「ウェリントンの勝利」で、当時のオーディオブームに逆行するような演奏と音作りが微笑ましい・・・が収録からほぼ40年後の現在の耳で聞くと、ウィルコックスの言葉ではないが「結局、ナチュラルなバランスが一番なのである」ということだろう。
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